2006年01月18日

原子力の広告

JALの機内誌「SKYWARD」1月号を見ていてびっくりしました。掲載されている広告の中に、原子力関係の広告が6ページもあったのです。広告主は電気事業連合会、文部科学省、経済産業省資源エネルギー庁で、内容は以下のとおり。

電気事業連合会
原発の使用済み核燃料からプルトニウムを取り出したときに出る「高レベル放射性廃棄物」を、ガラスに溶かしステンレス容器に入れて固めた「ガラス固化体」の安全性をアピールした広告。

文部科学省
原発の使用済み核燃料から、核分裂しないウランを取り出してプルトニウム変える「高速増殖炉」の実用化に向けた研究開発への理解を得るための広告。

経済産業省資源エネルギー庁
原発の使用済み核燃料からプルトニウムを取り出してウランと混ぜ、それを燃料として再び原発で使用する「プルサーマル」に対する理解を得るための広告。 

JALグループの広告を扱っている「株式会社JALブランドコミュニケーション」の広告料金表によると、これらの広告を掲載するためには、掲載料として2ページで300万円弱(年間6ページ以上掲載していれば5%、年間12ページ以上掲載していれば10%割引される回数割引料金が適用されていると思われるので弱とした)かかっていると思われます。(国際線も同時に掲載していれば2ページで240万円)

一方、ANAの機内誌「翼の王国」1月号にも、原子力関係の広告が5ページありました。広告主は、JALと同じ文部科学省、経済産業省資源エネルギー庁、そしてJALにはなかったNUMO(原子力発電環境整備機構)です。

NUMO(原子力発電環境整備機構)
「高レベル放射性廃棄物」を「ガラス固化体」として地下300m以上の深い地層に埋める「地層処分」に対する理解を得るための広告。

ANAの掲載料はJALより高くて、1ページで200万円弱、2ページで400万円弱(こちらも同様に年間6ページ以上掲載していれば5%、年間12ページ以上掲載していれば10%割引される回数割引料金が適用されていると思われるので弱とした)かかっていると思われます。

世の中には、メリットばかりが大きく目立つように表示され、デメリットについては小さく目立たないように表示している誇大広告がいっぱいあるけど、今回紹介した広告にはデメリットについては表示していません。原子力に対する国民のイメージを、国や電力会社にとって都合が良いように変化させようとする意図が見え見えです。
しかも、もしこのような広告が毎月掲載されているとすると、JALとANAの2つの機内誌だけでも、年間2億520万円もの広告費が、税金や電気代から拠出されていることになります。機内誌だけでこれだけ使っていたら、テレビ、新聞、雑誌、広報誌、インターネットなども合わせると、いったいいくら使っているのか。。
そういえば、去年の春に、資源エネルギー庁が原子力関係の2つのウェブサイトの制作や運営に、4年間で12億円以上を使っていたというニュースを見たっけ。。いいかげんにしてほしいものです。
この記事へのコメント
原発の広告、ここ最近目に付くようになりました。
インターネットでYahooサイトにいくと、ランダムに広告が表示されるのですが、ある時期は、かなりの確立で原発の広告でした。
もちろん、原発を推進する内容で。広告主はどこだったか覚えていまえんが。

ANAの佐賀空港ロビーには、確か九州電力のプルサーマルは安全!のような広告があったと思います。

経済産業省や文部科学省の広告は、いってみれば税金をつかった広告ですよね?

今後の原発政策を、政府が積極的に補助してくことになったので、国民の税金を投入しても文句がないよう広告で原発=安全のイメージを植え込もうというのでしょうか。

そうそう、インターネットの広告は、原発事故が疑われたときには一時消えてました。
Posted by フェイ at 2006年01月18日 07:48
やっぱり増えてるみたいですね〜。
Yahooでの広告には気付きませんでしたが、去年は駅でNUMO(原子力発電環境整備機構)の広告を見つけて、かなり焦りました。最近はテレビでも見るようになってしまいましたね。。
原発の推進は、電力会社よりもむしろ国が主導しているようですが、どちらにしても僕たちが払った電気代なり税金をそんな広告に使うのはやめてほしいですよね。
Posted by みやちん at 2006年01月19日 01:26
そうそう、「地球温暖化」という言い方は、日本特有だと某大学の教授が言っていました。
世界では、「気候変動」だそうです・・・

ちょうどスリーマイル島やチェルノブイニなどの原発事故が多発したころ、原発推進派はヤバイと思ったらしく(世論が原発反対に加速していくのではという危惧感)、当時2つに割れていた「地球温暖化派」と「地球冷却(?)派」の学者のうち、温暖化を訴える学者にばかり資金をつぎこみだしたそうです。

その結果、研究がバンバンできるようになったのは温暖化派学者たち。

その教授は、「地球が温暖化に向かっているんか、寒くなるほうに向かっているのかは、実はよくわからない」 と言っていました。

原発が温暖化防止に貢献するような言われ方をするのは嫌ですね。
Posted by フェイ at 2006年01月19日 08:04
そういえば、前に「温暖化」と呼ぶと「暖かくなるならいいじゃん」って思う人がいるので「気候変動」と呼ぼうって、どこかのNPOが言っているのを聞いたことあります。
僕も、「二酸化炭素が原因で地球が温暖化している」ということに真っ向から反論している本を読んだことがあります。発電の過程では二酸化炭素を出さないことを理由に「原発=クリーン」と言っている国にとっては邪魔な意見ですね。。
科学者ではない僕らは、世の中で一般的に正しいとされていることを信じるしかないけど、それがどのようにして正しいとされるに至ったのかということには、もうちょっと注意を払う必要があるのかもしれないですね。
Posted by みやちん at 2006年01月19日 22:57
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Weblog: 果てし無い睡眠欲<国際問題・環境問題とか>
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