2006年06月18日

原子力立国計画!?

経済産業省が「原子力立国計画」という報告書をまとめました。原発から出た使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル」を推進するために、これまで民間の主体性に任せてきた原子力事業を国が積極的に主導していくという方針です。

Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060616-00000125-mai-pol

具体的には、2030年以降も原発が総発電量の3〜4割以上を供給できるようにすることを目指すとか、高速増殖炉「もんじゅ」(1995年に事故を起こして以来停止していて、現在は2008年の運転再開を目指して改良工事をしている)の後継炉を2025年ごろまでに建設するとか、第2核燃料再処理工場を2045年ごろに操業開始するなど、かなり踏み込んだ内容で、まるで、省エネルギーや再生可能エネルギーの技術開発が進んで原子力エネルギーの存在意義が完全に否定されてしまう前に、駆け込みで高速増殖炉や再処理工場の発注や工事を進めてしまおうとしているかのようです。

これまでに高速増殖炉には(合計すると)1兆7000億円以上(停止しているのに維持管理に毎年100億円かかっている!)、再処理工場には(建設だけで)2兆1400億円以上もの費用がかかっていると言われています。
もしもその費用を省エネルギーの技術開発に使っていたらどうなっていただろう。。経済産業省はそのような技術開発によってCO2を削減するコストを1トン当たり1万円程度と試算しているので、単純に計算したら3億8400万トン削減できたことになります。これは、京都議定書の基準年である1990年の排出量12億5500万トンの約30%(!!)にあたります。つまり、現時点で日本が削減しなきゃいけない約14%(1990年比で6%減らすはずが2004年の時点で逆に8%増えてたので)なら半額以下の1兆7500億円で削減できたということです。。

この計画案は、国民への意見募集を経て8月に正式に決定するそうです。
なるべく多くの人に問題を知ってもらって、なるべく多くの人に意見を送ってもらいたいので、経済産業省に「多くの人に伝わるように告知してほしい」ということと「多くの人が読みやすいように配慮してほしい」ということをメールでお願いしました。とくかく、国民の多くが知らない間に国の政策が決まってしまうということにはならないようにしたいです。。
意見募集が始まったらすぐにお知らせできるように、しばらくは目を光らせておかなきゃ。

原子力資料情報室 もんじゅ(高速増殖炉もんじゅのコストについては5段落目)
http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=288
電気新聞 企画記事 原子力(再処理工場のコストについては3段落目)
http://www.shimbun.denki.or.jp/genshi/031201-1.html
経済産業省 パブリックコメント
http://www.meti.go.jp/feedback/index.html
この記事へのコメント
もう、なんてコメントしてよいのか。。

原子力立国計画・・・そんな事があるなんて知らなかったです。
この記事、内容知ってよかった。
ありがとう。

これから決まってゆく内容、ちゃんと知りたいですから。







Posted by nao at 2006年06月19日 00:11
新エネルギー関連は、原子力エネルギー関連の4割程度(2005年度)しか予算がもらえてないのにもかかわらず技術の発展が著しくて、太陽光や風力の弱点であった「季節や天候の影響を受けやすくて不安定である」ということについては克服への道が開けてきました。
そうなれば2025年までに再生可能エネルギーが急成長して、高速増殖炉や再処理工場は遺跡も同然になると思います。
だから、こんな計画が進んで一部の人たちが莫大な利益を得る前に、廃案にできたらいいなぁ。
Posted by みやちん at 2006年06月19日 12:40
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